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Vol.1 |
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今月からヒロ嶋田さんにコラムをお願いすることになりました。
「あんな舌を持っているやつはいないよ、あいつは特別!」と周りから言われているヒロ嶋田さん。
どんなコラムを書いていただけるか楽しみです!
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「葉巻について何か書いてくれませんか?」
この話を友人でもあるシガーダイレクト・カスタマーセンターの武田さんにもらったのはまだ暑い盛りのことであった。
「誰に?どんなメッセージを?」という問いに「我々はシガー文化を発信する企業として皆さんにその楽しさを伝えることが大切だと思っています。」との回答であった。
葉巻は嗜好品である。
自分の生活スタイルに色づけをする小物にすぎない。
大切なことは人の意見に振り回されることなく自分流を演出すること。
一部のスノッブな人間たちの独占的な享楽に終わることなくみんなが楽しめるシガーライフを演出していきたいという武田氏に敬意を表して、葉巻について書いていこうと考えている。
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タイタニック
DVD発売中
1,419円(税込み1,490円) 20世紀フォックス ホームエンターテイメント
(C)2006 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC.All Rights Reserved.
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7C‘sという言葉がある。正確にはPerfect after dinner
7C's。
晩餐後の7つのお楽しみといったところか。
この言葉は、イギリスのビクトリア時代に始まった言葉と謂われている。
4C、5Cと書いてある向きも見かける。
しかし、日本では末広がりの「8」であるのと同様に西洋諸国ではラッキー「7」となる。
そこで7C‘sとなる。
ディナーの後の楽しみ方といってもピンとこない向きには、映画タイタニック(往年の名作ではなく、レオナルド・デカプリオ主演)での1シーン。
ダイナーでの紳士淑女たちが食事が終わり、それでは男同士の楽しみをと主人公を誘う場面がある。
彼らは男だけで酒と葉巻を堪能しながら政治談議に花を咲かすのだ。
タイタニック
DVD発売中
1,419円(税込み1,490円)
20世紀フォックス ホームエンターテイメント
(C)2006 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC.All Rights Reserved.
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政治に女が加わることが出来なかった時代のことである。
もしこのシーンがどこかの邸宅であったなら、男たちは赤い帽子を被り、シルクで作らせたスモーキングジャケットを着ていただろう。
この話はいずれまたの機会にして、7つの「C」の内訳である。
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Coffee |
「コーヒー」云わずと知れたコーヒー豆を使った飲み物。 |
Cognac |
「コニャック」ブドウを原料としたフランスコニャック地方の蒸留酒 |
Cheese |
「チーズ」動物の乳を原料とした食品 |
Chocolate |
「チョコレート」カカオ豆を原料にした菓子、昔は薬としても珍重された |
Cigar |
「シガー」いわゆる葉巻 |
Coze |
「コージー」打ち解けて話すこと |
Conversation |
「カンバスェーション」会話を楽しむこと・談話 |
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この中でCognacだけがフランス語であるが、クラレットの文化があったイギリスにおいて一般的な言葉であったのだろう。
こうして7つの「C」を見てみると飽食の出来た階層の人々が、食を楽しんでいた様子が垣間見える。 この中にCakeが入っていないのが疑問であったので専門家に訊いてみた。
すると、ケーキは肉を中心とする西洋においては、エネルギーを得る為の必要な食事の一部だからとの答えであった。
以前、銀座でシガースクールを開講していた。 その頃の話である。
青山にある老舗フレンチにおいて、某洋酒メーカーの協賛のもと「葉巻とモルトのマリアージュ」というパーティを行った。
アイラ産のヨードの香りが個性的なモルトと独特の喫味をもった葉巻をあわせる。
不思議なことに個性がハーモニーを奏で爽やかな味わいに変化する。
このマリアージュに皆さんが感心してくれたものである。
なにも7つを一度に行うことはない。 現代では食後にコーヒーを楽しむことは多い。 そこにシガーとチョコレートを合せてみる。 この数年ショコラブームである。専門店の一粒数百円の高級品から、コンビニでも販売しているの高純度のチョコレートまで選択肢は多い。
気分やシガーの味わいに合せて、甘さの違う製品を試してみるとマリアージュの面白さも一層引き立ってくる。
そういえば、先日京都に旅行した折に面白いチョコレートを見つけた。
明治製菓から発売している、63〜99%までの4種類のチョコレートを1つのパッケージにしてある。 これなどは、シガーを吸い進むにつれてだんだん甘いものを食していくと良い。
シガーの苦味をチョコレートの甘さが包んでくれる。 この文が出る頃には、関東でも発売している頃であろうか。
チーズにしても昔ながらのプロセスチーズではなく、発酵した匂いがきついタイプの製品は、シガーの旨みを引き立ててくれる。 大手のデパートには、チーズの専門店も増え女性でにぎわっている。
いろんなチーズを試してみると思わぬ発見があるやも知れぬ。 青カビの生えたブルーチーズを苦手な方は、蜂蜜を垂らして食してみるとまた違った味わいがある。
これもシガーの良い友である。
最後に「Cozy]と「Coversation」は、生活を豊かにしてくれる最良の友である。
皆さんもシガーライフに7「C」を取り入れてはいかがか。
おまけに、もう少し。
7C‘sを捩った(もじった)3C’sという言葉がある。
1980年代後半にアメリカで流行した、3つの「C」とは何か。 解答はこの下にある。
3「C」’sとはPerfect befor dinner
3C's.。
「Cocktail」「Caviar」「Cigar」である。
アメリカが好むシガーシェイプにロブストがある。
これもこの時代に一気にメジャーとなった型である。 仕事帰りにバーで待ち合わせ、そこで1〜2杯のカクテルを飲みキャビアをつまみシガーを吸う。 そしてディナーへと出かけるのだ。 ロブストは夕食前の短い時間に旨みを堪能できるシェイプである。 もちろんカクテルはショートが似つかわしいと考えるのだが・・・。
余談であるが、初めてシカゴを訪れてチェックインしたときにバーがあったので覗いてみた。 ガラス張りの瀟洒なスペースに丼くらいもあろうかというカクテルグラスが、目に飛び込んできた。 「連れの女性にあれは何を飲んでいるのか」と尋ねたところマティーニであるという。 「なんとまあ、豪快な」と呆れることしきりであった。
しかし、その夜ハイアットのバーで飲んだマティーニは日本のサイズで安堵した。
友人のバーマンによるとショートカクテルは、10〜15分で飲みきるのが美味しく味わうコツだそうである。
今宵当たり3「C」を試しながら女性との待ち合わせの演出を如何だろうか。
画像協力;明治製菓 20世紀フォックス ホームエンターテイメント |
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