シマジ会長 リッツにはヘミングウェイズ・バーがあるよね。ひょっとしてヘミングウェイもそのクラブのメンバー?
牛崎さん ご明察。そうです。ヘミングウェイは海釣りのイメージがありますよね。実はフライ・フィッシングの名手だったんです。
シマジ会長 ほう。
牛崎さん しかし世界中の川を釣り歩いている最中、愛用していた英国王室御用達のハーディー社の名竿を紛失してしまったそうです。メンバー達は竿はまた買えばいいさと言いましたが「あんな名竿は二度と手に入らない」と言ってフライフィッシングをやめてしまったんですよ。その後キューバに渡ったんです。
シマジ会長 それでカジキ釣りにいったんだな?
牛崎さん ええ。そして、あの名著「老人と海」が生まれたわけです。
シマジ会長 もし、ハーディー社の名竿を失くしていなかったら「老人と海」は 生まれなかったんだな。
牛崎さん そう考えるとおもしろいですよね。
シマジ会長 会員にはならなかったの?
牛崎 誘われました。でも会員になるとクリアーするのが難しい条件が一つあったんです。毎年2週間、フランスのノルマンディーと南イングランドに集まらなければならない。この時間とお金(笑)を作るのが難しいなあ、と。
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