リアル・シガー・レビューとは・・・ 大人気のコラムニスト、シガーダイレクトクラブ会長の作家、島地勝彦さんを囲んで、愛と毒舌のシガー レビューをお届けします!ファン垂涎の秘密のBar、サロン・ド・シマジで、毎回クラブメンバーを一名ゲストとしてお呼びし、あっちに脱線、こっちに脱線の比較テイスティングをお愉しみください!こんなレビューが読めるのはシガーダイレクトクラブだけです!
今回は番外編!アカデミー賞2部門受賞のユニバーサルの映画「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」を依頼を受けて応援するシガーダイレクトが、チャーチルを語る!
もちろん語るのは「チャーチルなくしてシマジなし!シマジなくして日本にチャーチルなし!」と言われる島地勝彦(シマジ)シガーダイレクトクラブ会長!
プレス試写会で一足早く映画を見たシマジ会長とタケダがサロン・ド・シマジ本店でチャーチルを語ります!
3月25日(日)発売の日経新聞に全面1ページ!
不定期連載「島地勝彦 大人の嗜み」掲載
コンビニに走れ! |
【1】 映画「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」 |
タケダ 映画「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」のプレス招待試写会に行ってきましたよ。
島地勝彦会長(以下シマジ会長) 見たか?!偉いねえ、お前は。なんでも自分の目で見なくちゃいけないよ。
タケダ まさに「シマジなくして日本にチャーチルなし、チャーチルなくしてシマジなし」だと思いました。
シマジ会長 嬉しいことを言うねえ。東宝東和の配給会社から映画のパンフレットの中にライナーズノーツを書いてくれ、と依頼されたんだよ。
タケダ えー!凄いじゃないですか!
シマジ会長 だから、シガーダイレクトクラブメンバーは必ず買って読んでくれ。
タケダ 私も買います!
シマジ会長 ありがとう。
タケダ シマジ会長が「こんなに強運な国家リーダーはいなかった」とおっしゃってたじゃないですか。子どもの頃、学校では「英米が勝つのは当たり前」というトーンで教えられていたので、そんなイメージでしたが、実際はヒトラー率いるナチス・ドイツの前に絶体絶命だったんですね。
シマジ会長 そうなんだよ。チャーチルの全6巻になる回顧録『第二次世界大戦』を読むと、いかに状況が厳しかったかわかる。1940年5月10日にチャーチルが首相に就任したときは、まさにイギリスは”暗黒の時代”のはじまりなんだよな。
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【2】一国の首相が背負ったプレッシャー |
タケダ よく知りませんでしたが、ナチス・ドイツは映画で見る限りゲームのラスボス並みの強さですね。
シマジ会長 首相就任前年の1939年9月、ドイツがポーランドに侵攻して、第二次世界大戦が勃発したんだよ。そこからのヒトラーの破竹の勢いは映画で見たとおりだ。デンマーク、ノルウェー・・・、次々と陥落していく。
タケダ そりゃ絶望的になりますよね。思ったんですが、ナチスドイツの攻撃の様子を勇ましく描くこともできたでしょうに、それをせずにチャーチルと周囲の人たちの恐怖、絶望、焦燥を細かく描き込むことで戦争を描いたところが凄いなあ、と。
シマジ会長 局地の様子を描いても、その視線しかわからないんだよな。一国の首相の背負ったプレッシャーを描いた方が戦争全体は見える、といういい見本だったよ。
タケダ 負けて当たり前みたいなシュチエーションですもんね。
シマジ会長 初戦はドイツが圧倒してたんだよ。飛行機の数も圧倒的だ。ドイツが誇るユンカースが空を席捲していたんだから。ロンドンも破壊されちゃったくらいの差だ。 |
【3】最初の強運 ダンケルク |
▲ダンケルクから撤退するイギリス軍 |
タケダ どうしてそれが勝ちに転じていったんでしょうか?
シマジ会長 最初の強運はダンケルクだ。
タケダ 30万人が脱出、イギリス本土に戻れたのも強運なら、救出するためにダンケルクに向かった民間船が、850隻という驚異の多さだったのも強運だったですね。
シマジ会長 なんでヒトラーはダンケルクでイギリス軍を壊滅状態に追い込まなかったんだろうって、俺はずっと考えたよ。「どうしてあのとき進撃停止命令を出されたのですか」
タケダ そう聞いてみたいですね。
シマジ会長 いや、そう聞いた側近がいたんだよ。
タケダ へー!
シマジ会長 ヒトラー総統は悠々と答えたそうだ。「イギリス人がよく言っているだろう。あれだよ。スポーツマンシップってやつさ」
タケダ じゃ、気まぐれだったかもしれませんね。
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